★名  称 岩手県指定無形民俗文化財
      「浦浜念仏剣舞」(うらはまねんぶつけんばい)
     
★保持団体 「浦浜念仏剣舞保存会」
概   要

 岩手県の沿岸南部、大船渡市三陸町越喜来 (おっ
きらい) の浦浜地区に伝えられている念仏剣舞。

 発祥等は不詳だが、江戸時代中期またはその後に
始まったものと推測されている。地元では「けんば
い」ではなく「けんべぇ」といわれている。

 念仏剣舞は「反門(へんまい)の呪術的性格と浄土
信仰とが結合したもの」といわれている。

 リアス式の地理のため海と山に阻まれ、かつて陸
の孤島と呼ばれた地域の一角である浦浜、そこに生
き続けた民衆の素朴な芸能として踊り継がれ今日に
至っている。

地元「夏虫山」より



特   徴

 浦浜剣舞は胴取り(太鼓)、笛、踊り手と構成される。踊り手は八人構成を基本とし、全員
仮面をつけ、踊りの中心ささらは赤地の三番叟、主剣舞から四剣舞の五人は毛ザイ男山と女
山は鳥兜をかぶる。

 衣装の両袖を脱ぎ背中に付け、両肩を赤い縁取りで高く盛り上げていることから、「脱ぎ
垂れ剣舞」または「肩怒り剣舞」の異称をもつ独特のスタイル。

 踊りの演目は七つ、念仏踊・一本扇子・二本扇子・綾踊・十五・長刀・高館(タカダチ)が伝え
られている。

 毎年八月、地元「円満寺」の施餓鬼法要を踊り初めとし初茶者(新盆)供養、先祖供養で地
区内の家々を訪ね縁側に出された位牌を前にし踊る。

 胴取り(太鼓)が歌う念仏和讃にのせ、ささらが香炉を高く持ち上げ庭をめぐり、踊り手一
人一人に焼香させる作法、中踊りでの蹲踞(ソンキョ)、剣をふりかざし阿修羅の如く激しい戦い
を演ずる豪放磊落な気風が浦浜剣舞の特徴。















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